よくある質問
水通し・地直し
Q裁断前に生地は水通しした方がいいですか?
綿100 %ですので水通ししてください。 2〜3時間で水に浸けていただければ結構です。
一晩付けておいても構いません。その後、軽く脱水してシワを伸ばすようにして干してください。
Q水通し後、裁断前にアイロンは必要ですか?
水通し後、軽く畳んだような折り線の跡でしたら、裁断するのに問題無いのでアイロンは不要です。パターンを平に置きにくい位くしゃくしゃになってしまった場合のみ、地直しの前にさっとアイロンを当ててください。アイロンはシワを取るためのものであり、地直し作業ではありません。逆に、アイロンをかけることによって、地の目を引っ張ってしまい、良くない場合もあるので必要以上にアイロンで整える必要はありますせん。
Q 生地の地直しと水通しはどちらを先にやっても構いませんか?
水通し後に、しっかり乾かしてから地直しです。半乾きで「アイロンをかけてシワをのばすこと」が地直しと思われている方が多いですが、地直しとは、生地の整体、地の目を正すことで、シワを取ることではありません。パターンがある服の場合は、水通し後、裁断をする前に地直しをします。
裁断
Q裂ける生地、裂けない生地の見分け方はどのようにみるのですか?
実際に裂いてみて裂けるなら裂く、裂けないなら横糸をひくというように判断します。
色々な生地を触るうちにだんだん見分けが着くようになりますが、 薄い生地で織りの密度が高いものの方が一般的に裂きやすいです。
Qロータリーカッターでの裁断時、布端ががたがたになってしまいます。
コツとしては、結構力を入れて、短い距離ずつでもいいので一気に進みます。少し進んで、そこで刃を生地から離さないでまた少し進む。の繰り返しです。あとは、刃が生地に対して斜めになっている場合が多いので、生地に対して垂直になるように置き、左手はできるだけ刃のそば、真横に置いて生地をで押さえます。手先だけで切ろうとせずに、肩から腕までを使いながら動かすようにカットしてみてください。
Q裁断の時に中表にするのはなぜですか?外表の裁断が良い場合もありますか?
どちらでも出来上がりに問題はありませんが、最も大切なのは『いつもどちらか。というのを習慣にする』 という事です。 その都度違うと、その後の作業で考えることが多くなり、間違いが起きやすくなります。中表ですと、汚れが付くことを防いだりといった利点もありますので、どちらかに決めるのであれば、中表がオススメです。 工程や段取りが大切な事はおわかりいただけたと思いますので、その大切な最初のルールです。 また、柄で表にしないとわからないものの場合は表にすることもあります。
Q見返しに芯を貼る時、生地と芯の地の目はキチンと合わせた方が良いのですか?
表生地と芯、それぞれに地の目を合わせて荒裁ちし貼り合わせれば、ほぼ地の目は合っています。 その程度で大丈夫です。 荒裁ちは大きすぎるとズレやすいのでほどほどの大きさにし、それぞれわの中心部分の上下にV字で切り込みを入れ、 貼る時にそこを合わせれば地の目が合いますのでやってみてください。
セットインブラウス縫製
Q 前身頃の左側の見返しの押さえステッチは、どうしたらよれないで縫えますか?
前身頃のステッチで押さえる辺りは、本体の生地がバイアス部分に当たるので、とても押さ れやすいです。後ろの襟ぐりがきれいにいったとしたら、同じ手加減で前身頃を縫い進める と ヨレてしまいます。 また、前は右肩の縫い線を合わせスタートしますが、前中心は縫い線のような目印がない ため、押されてきてしまっている可能性が高いです。縫い終わりの左肩も留まっているの で、ずれた部分を入れ込むことになり、ヨレが生じてしまいます。 対策としては、手でしっかりと押さえずれないように縫うのが大切ですが、一周の中でも、前 身頃の右側を特に意識してみましょう。それでもずれてくる場合は、前中心をマチ針で止め ておくときに、 ティーマットの時と同じように少し先に止める。 という事をしてみてください。
Q ダーツや襟ぐりの内カーブを綺麗に縫うコツはありますか?
内カーブがうまくいきにくい要因として、左手の押さえる力が足りない場合が多いです。 右側のマ グネットに押さえつけるような感じで、特にカーブの強い箇所は 2〜3針進んだら、押さえを上げて 方向転換を繰り返してみてください。縫っている箇所だけでなく、服全体を一緒に回していくことも ポイントです。 Q 襟ぐりの処理ですが、切り込みを入れるか細くカットするかはどうやって決めたらよいです か? 切り込むメリットとしては、縫い目ギリギリまで開く事ができ、作業が早いので、どちらでも同じ仕 上がりなら切り込みにします。透けるものは縫代込みのデザインなので細くカットしますが、普通 地〜少し厚手の生地は、縫代を細くしてしまうと縫代が中で立ち上がってしまう事があり、1cm程 度の縫代の幅があった方が落ち着きます。 両方、メリット、デメリットがありますので、生地によっ て使い分けていただけたらと思います。
Q 返し縫いがうまくできないのですが、対処法を教えてください。
返し縫いは、短い距離で素早く上下に動かさないとならないので、生地が追いつかず、くしゃっと なりやすいです。 左手の中指と人差し指で押さえの上下を挟むようにして生地を ピーンと張って 返し縫いの進む方向に生地を強制的に動かしてみてください。 又は、ヤスリを当てて返し縫いす るのもいいです。
Q 裾の三つ折りなど、大きいものを縫う時も布をミシンの広い左側ではなく右側に置いた方がい いのですか?
はい、右側に置きます。 生地の置く場所としては左側の方が広いですが、左側に置いてしまう と、左手の指マチ針を置くための生地が無いからです。 マチ針を使わないために、左手の指マチ 針は必須です。生地の少ない今回のブラウスなどで左手の使い方を練習していくと、その先大物 のジャケットなど どんなものになってもマチ針を使わずにきれいに縫えるようになっていきますの で、ぜひ練習してみて下さい。
Q 袖口がツレてしまうのは、アイロンや縫う際の引っ張り加減の問題ですか?
アイロンが足りなかったのもあるかもしれませんが、 どちらかと言うと、縫う時の引っ張りのように 思います。 真っ直ぐに引っ張っては、縫い終えた時に、ツレたようになってしまいがちです。 袖口 の両端は、カーブしているので、 そのカーブのように引っ張る事が大切です。
Q 袖付けが難しいのですが、よい練習方法があれば教えてください。
袖ぐりは、前、後ろそれぞれ3分割に合印がありますが、慣れないうちは、その間にも合印を入 れておくといいです。最初は指3本分ずつくらいの短い距離ごとに進めるとよいでしょう。そのうち 慣れてくると、長い距離を一度に進めるようになりますので、まずは手つきや布の運びに慣れて いってください。
Q 縫い直したい箇所がある場合、全部解いた方がよいですか?
裾上げや見返し押さえステッチのように表に見える箇所は全部解きますが、中縫いは表に見え ない箇所なので、気になる部分だけ解けば大丈夫です。特に袖ぐりなどは何度も解くと生地の織 りを伸ばしてしまう可能性がありますので 、必要な箇所のみ解くようにしましょう。
Q 襟ぐりや袖付けの際、脇線と袖下の線や肩と見返しの線がいつも2mmぐらいずれてしまいま す。何か対処法はありますか?
押さえで押されてくる力は思っている以上に強く、上側の布(見返しや袖)が押されてきやすいの で、ズレた場合、ほぼこちらの方向にずれてるはずです。毎回2mmズレるのであれば、2mm奥に 上側の布をあわせて縫ってみましょう。この2mm、とかの感覚は、 生地を押さえる手の強さなど でも微妙に変わりますので、 ご自分の感覚を掴んでちょうどいいところを探すようにしてみてくだ さい。 また、縫い始めを合わせたつもりでも、押さえを下ろした途端にズレる場合もあるので、 押 さえを下ろす前に針をそっと刺すのも有効です。
Q 袖山にかけたいせミシンの糸は、そのままでも良いですか?
抜かなくて大丈夫です。 ミシン目は荒いですがある程度の長さがあるので解けてこないことと、 その上をロックミシンをかけるので、お洗濯を繰り返してもいせミシンが出てきて困ることはまず 無いと思います。
Q 縫代に切り込みを入れたところで衿のラインがカクカクしてしまうのですが、滑らかなラインに するにはどうしたらよいですか。
切り込んだところは、どうしてもアクセントになります。 アイロンで縫代を割る時、[切り込みから切 り込み]の1区間ごとではなく、繋げて1本の曲線になるように意識してかけてみてください。曲線 をキープしたまま張る、というイメージです。
Q 縫製中、黒い油が付いてしまうことがあるのですが、防ぐ方法はありますか?
ミシンの油汚れについては、縫い始める前に汚れている部分を拭くこと、垂れてくる箇所(押さえ がついている棒の根本あたり)に、邪魔にならない程度に小さなティッシュをマスキングテープで 貼り付けること、といった対策をしています。
Q 地直しで生地の歪みをひっぱって修正する際、長い生地の場合はどうやるのですか?
長い生地の場合、端と端を一度に全て引っ張ることは出来ないので手を広げて引っ張れる長さ
毎に何回も繰り返して生地の端まで引っ張っていきます。 生地が長く歪みが強い場合は、パーツ
毎にリセットしてもう一度横糸の地の目を引くとやりやすいです。
シャツスリーブ裁断
Q 生地の耳がひらひらしていて端がわかりにくいです。何処を基準にカッティングボードに置け
ばよいのか教えてください。
ミミのひらひらがカッティングボードからはみ出しているとやりにくいです。 方眼になっているカッ
ティングボードでしたら、ボードの端ではなく、少し入ったところの方眼の線に合わせるとまっすぐ
が見えるので、そのように合わせてみてください。触るたびに動くので、必要以上に触らない事を
意識して裁断してみて下さい。
Q カッターボードが小さく、一度に裁断できない場合はどのように対応したらよいですか?
生地にパターンを乗せた状態の裁断途中で動かすのは、ズレてしまうので厳禁です。カッター
ボードにパターンが入らないときは、ハサミで裁断をしましょう。ハサミの場合は、文鎮を端に置く
と切りにくく歪みやすいので、真ん中あたりに文鎮を置いて、パターンが動かない程度の少ない
本数のまち針で止めて切ってください。今後洋服を縫い続けるのでしたら正確な裁断のために
A1マットを購入されることをお勧めします。
Q セットインブラウスの時と襟ぐりと脇線のカットの順番が違うと思うのですが、どちらからでも良
いのですか?
基本的にはセットインブラウスと同様に脇線を先にカットでいいのですが、深いVラインなど、バイ
アスがズレるのが心配な場合は、脇より襟ぐりのラインを先にカットをする場合もあります。順番
の「絶対の決まり」があるわけではなく、その都度、どこを先にカットした方がいいか、状況を見な
がら判断していけるようになるのが望ましいです。
Q ノッチの長さはどれくらいがよいですか?
ノッチは、はっきり見えるギリギリの長さがベストです。どこだかわからなくて止まってしまうようで
は短すぎで、今回の生地でしたら4mm程度が妥当かと思います。
Q 横地の目を一本取って、その跡をロータリーカッターで切っていくのが上手くできません。何か
コツなどありますか?
結論から言うと、場数を踏む、ある程度何回も練習をして自分の手の感覚を知ることが大事で
す。ロータリーカッターをしっかり握り、手元や腕だけ動かすのではなく、体全体で移動してカット
しましょう。横糸を引いとところが見えにくくなる生地は、引き切ってしまわずに、切りにくくない程
度に引いた跡を残しておくとよいです。その線が見えにくいようでしたら鉛筆などで所々に線の上
をなぞっておいたり、切る線の横1cmくらい離れたところに定規を置いて、目印にするのもよいで
しょう。
Q 見返しに貼った芯が少し剥がれてきました。アイロンを当てる長さが足りないからですか?
アイロンが足りない場合だけでなく、”かなりの当てすぎ””高温過ぎ”でも剥がれてくることがありま
す。適度に7秒ほどで離してみてください。
Q ポリエステル生地のアイロンの温度の加減が難しいです。
最初は見えないとやりにくいので、低温〜中温で直接かけます。形がある程度定まったら、当て
布して少し高めの温度にしましょう。 その際に、何度も動かさずに1箇所に、ギューっと押し当て
るように圧をかけてください。アイロンは、温度と圧力で決まります。
Q シャツスリーブの課題生地のお手入れ方法について教えてください。
お洗濯は、ネットに入れて洗濯機で回して普通に脱水→干してノーアイロンで大丈夫です。 生地
の耐久性などから言えば、手洗いの方がいいかもしれませんが、それはこの生地に限らず全て
の服において同じ理由です。 濃い色目は若干色落ちがすることもありますので、最初はご注意
いただければと思います。
Q 課題生地を縫う時のミシンの針目はどれぐらいがいいですか?
職業用でしたら、「2」または「2から1コマ大きいところ」に設定してください。
Q 縫い目の解き方を教えてください。
縫い目の一目を目打ちですくいます。生地を引っ掛けるといけないので、最初は少し引っ張って
みて確実に糸のみを引っ掛けていると確信したら、生地に対して平行にギューッと引っ張るように
して糸を力で抜きます。途中プツンと切れるので、何度か繰り返していきます。私が仕事をしてい
た時のやり方ですが、きちんと糸のみを引っ張れば生地を痛めませんのでぜひやってみてくださ
い。
Q 一作目と二作目の見返し幅が違いますがどうしてですか?
見返しを押さえるステッチは幅が太ければ太いほどヨレが発生する面積が大きくシワになりやす
いです。今回のようなテロテロ動く生地で4cm幅の見返しを押さえながらステッチするのはとても
やりにくく、きれいに仕上げるのが難しいです。「デザイン」もありますが、やりにくさも考慮し、見
返し幅を決めてあります。
セットインブラウス裁断等
Q 地直しで生地の歪みをひっぱって修正する際、長い生地の場合はどうやるのですか?
長い生地の場合、端と端を一度に全て引っ張ることは出来ないので手を広げて引っ張れる長さ
毎に何回も繰り返して生地の端まで引っ張っていきます。 生地が長く歪みが強い場合は、パーツ
毎にリセットしてもう一度横糸の地の目を引くとやりやすいです。
Q 生地の耳がひらひらしていて端がわかりにくいです。何処を基準にカッティングボードに置け
ばよいのか教えてください。
ミミのひらひらがカッティングボードからはみ出しているとやりにくいです。 方眼になっているカッ
ティングボードでしたら、ボードの端ではなく、少し入ったところの方眼の線に合わせるとまっすぐ
が見えるので、そのように合わせてみてください。触るたびに動くので、必要以上に触らない事を
意識して裁断してみて下さい。
Q カッターボードが小さく、一度に裁断できない場合はどのように対応したらよいですか?
生地にパターンを乗せた状態の裁断途中で動かすのは、ズレてしまうので厳禁です。カッター
ボードにパターンが入らないときは、ハサミで裁断をしましょう。ハサミの場合は、文鎮を端に置く
と切りにくく歪みやすいので、真ん中あたりに文鎮を置いて、パターンが動かない程度の少ない
本数のまち針で止めて切ってください。今後洋服を縫い続けるのでしたら正確な裁断のために
A1マットを購入されることをお勧めします。
Q セットインブラウスの時と襟ぐりと脇線のカットの順番が違うと思うのですが、どちらからでも良
いのですか?
基本的にはセットインブラウスと同様に脇線を先にカットでいいのですが、深いVラインなど、バイ
アスがズレるのが心配な場合は、脇より襟ぐりのラインを先にカットをする場合もあります。順番
の「絶対の決まり」があるわけではなく、その都度、どこを先にカットした方がいいか、状況を見な
がら判断していけるようになるのが望ましいです。
Q ノッチの長さはどれくらいがよいですか?
ノッチは、はっきり見えるギリギリの長さがベストです。どこだかわからなくて止まってしまうようで
は短すぎで、今回の生地でしたら4mm程度が妥当かと思います。
Q 横地の目を一本取って、その跡をロータリーカッターで切っていくのが上手くできません。何か
コツなどありますか?
結論から言うと、場数を踏む、ある程度何回も練習をして自分の手の感覚を知ることが大事で
す。ロータリーカッターをしっかり握り、手元や腕だけ動かすのではなく、体全体で移動してカット
しましょう。横糸を引いとところが見えにくくなる生地は、引き切ってしまわずに、切りにくくない程
度に引いた跡を残しておくとよいです。その線が見えにくいようでしたら鉛筆などで所々に線の上
をなぞっておいたり、切る線の横1cmくらい離れたところに定規を置いて、目印にするのもよいで
しょう。
Q 見返しに貼った芯が少し剥がれてきました。アイロンを当てる長さが足りないからですか?
アイロンが足りない場合だけでなく、”かなりの当てすぎ””高温過ぎ”でも剥がれてくることがありま
す。適度に7秒ほどで離してみてください。
Q ポリエステル生地のアイロンの温度の加減が難しいです。
最初は見えないとやりにくいので、低温〜中温で直接かけます。形がある程度定まったら、当て
布して少し高めの温度にしましょう。 その際に、何度も動かさずに1箇所に、ギューっと押し当て
るように圧をかけてください。アイロンは、温度と圧力で決まります。
Q シャツスリーブの課題生地のお手入れ方法について教えてください。
お洗濯は、ネットに入れて洗濯機で回して普通に脱水→干してノーアイロンで大丈夫です。 生地
の耐久性などから言えば、手洗いの方がいいかもしれませんが、それはこの生地に限らず全て
の服において同じ理由です。 濃い色目は若干色落ちがすることもありますので、最初はご注意
いただければと思います。
Q 課題生地を縫う時のミシンの針目はどれぐらいがいいですか?
職業用でしたら、「2」または「2から1コマ大きいところ」に設定してください。
Q 縫い目の解き方を教えてください。
縫い目の一目を目打ちですくいます。生地を引っ掛けるといけないので、最初は少し引っ張って
みて確実に糸のみを引っ掛けていると確信したら、生地に対して平行にギューッと引っ張るように
して糸を力で抜きます。途中プツンと切れるので、何度か繰り返していきます。私が仕事をしてい
た時のやり方ですが、きちんと糸のみを引っ張れば生地を痛めませんのでぜひやってみてくださ
い。
Q 一作目と二作目の見返し幅が違いますがどうしてですか?
見返しを押さえるステッチは幅が太ければ太いほどヨレが発生する面積が大きくシワになりやす
いです。今回のようなテロテロ動く生地で4cm幅の見返しを押さえながらステッチするのはとても
やりにくく、きれいに仕上げるのが難しいです。「デザイン」もありますが、やりにくさも考慮し、見
返し幅を決めてあります。
シャツスリーブ縫い
Q スリットの前後の縫い幅を揃えるには、どこに気をつけたらよいですか?
スリット止まり(返し縫いの部分)を縫う時に、最初に縫ってきたのと同じ幅になるようにしっかり幅
を決めることがポイントです。そこで左右が違う太さになると、最後までその太さでいってしまいま
す。三つ折りが太くなってしまったら、コバでなくてもいいので、幅を揃えることを優先してステッチ
をする方がいいです。
Q スリットの縫い始めがうまく進みません。
スリットの出だしは、柔らかい生地でかなり厚くなっているので、そのままではミシンが進みづらい
です。必ずヤスリを使いましょう。
Q スリット止まりがつれてしまいます。返し縫いではなく、布の向きを変えて重ねて縫ってもいい
ですか?
布の向きを変えると、スタートの方向が少しでもブレると縫い目がずれてしまいます。ヤスリを定
規がわりに当てて、セッティングを安定させてしっかり押さえて返し縫いすると、安定してきれいに
返し縫いできます。スリット止まりは長さ1.5cmあるので、勢いではなく慎重に縫いましょう。
Q Vネックの先端がへこんだり、縦に線が入ったりします。どうしたらよいですか?
Vネックの先は、かなりぎりぎりまで切り込んだ方がよいです。比較的切り込みが少ない場合が多
いです。そして、裏からアイロンの先をぎゅーっと押し当ててみてください。そうすると、目立たなく
なるはずです。
Q 深Vのネックラインがきれいに縫えません。
深Vの場合は、Vの頂点の部分はほぼ正バイアスに近くなります。バイアスに踊らせられないよう
にしっかりバイアス部分を押さえることが大切です。縫い線に沿って引っ張るとバイアスを伸ばし
ていることになるので、ピーンと張るのは縦地を意識しましょう。また、ヤスリを当ててステッチが
歪まないようにして縫い進めるのも、Vのステッチがきれいにかかりますのでやってみて下さい。
Q 陰コバ後、見返し押さえステッチをする前の段階で、Vネックにシワがよってしまいました。
アイロン工程が足りないのがほとんどの原因かと思います。 最初はVの部分をアイロンの先で、
次に肩辺りのカーブの強い所をカーブに沿って引っ張りながら、最後に前のVまでの緩やかなラ
インと後中心付近を低い温度で丁寧に押さえます。さらにしっかり押さえたい場合は、当て布をし
て、少し温度を上げて当ててください。
Q Vのところは、ギリギリまで切り込みを入れるため、ほつれ防止に針目を小さくする必要は無
いですか?
針目を小さくすることは、そこだけ固くなったり、針目が変わることでピッタリまでの加減が取りにく
い、失敗して解く際ににぼろぼろになりやすい等のリスクがあります。ギリギリまで切り込みを入
れるものにはたいてい陰コバか、表からのコバステッチをかけるので、洗濯等でほつれてくること
はまずありません。逆にほつれてくるときは切り込みの際に縫い糸を切ってしまっている可能性
があります。
Q Vステッチの先端やスリット止まり等、どうしても針を落としたい箇所では、どのようにしたらい
いですか。
針目を変えることにはリスクもありますので、押さえを上げて針が落ちてくる寸前で生地をそっと
動かし、ドンピシャのところに針を落とすのが一番確実でおすすめです。特に表に見えるステッチ
では針目が変わるとおかしいのでこの方法で合わせましょう。
Q 襟ぐり見返しステッチをすると、Vのバイアスになる部分、特に右側にぷよぷよしたしわができ
てしまいます。
Vの部分はバイアス地の目を縫っているような感じになり、伸びやすいです。ステッチの対策とし
ては、一度に縫い進める区間を短くして、次の区間に進む都度、前中心を再度合わせてしっかり
押さえるようにしましょう。 地の目を意識して張ることも大切です。何度ステッチをやり直してもう
まくいかない場合は、襟ぐりの中縫いの際に伸ばして縫っている可能性がありますので、型紙を
あてて確認してみてください。
Q 生地を戻しながら縫うという加減が難しいです。
布をピーンと張って目打ちで布を入れ込んだら、 布を張る力を緩める前に、指まち針で押さえま
す。 そのままの状態で、少し押し込むような感じで戻します。生地が伸びない程度に少し生地を
戻すという感じです。
Q ピンと張った生地を押し上げる時に三つ折りが崩れてしまうのですが、どうしたらよいです
か?
三つ折りを押さえる指の間に隙間が開きすぎていないか、押し上げる時に指と指の間を縮めてい
ないかを確認してみてください。
Q 裾から袖下を縫うとき、脇下の縫代がミシンと逆方向なので縫いにくいです。下側の縫代を反
対向きに縫ってしまうのを防ぐ方法はありますか?
縫代が押さえの下に潜り込む手前、直前になったら、 押さえを上げて縫代を向こう側に倒して押
さえを下ろします。 そうすると、押さえで縫代を踏んでいるので反対向きになることはほぼ無いで
す。それがやりにくいようでしたら、脇線を縫い合わせる前に、縫代を倒したい方向に仮止めで押
さえておくとスムーズです。 仮止めする際は、出来上がり線のそばではなく、なるべく布端に止め
た方がやりやすいです。
Q 三ツ折りの練習してるのですが、所々パッカリングが起きてしまいます。
初めてポリエステルを扱う場合は、 まずは、生地送りにも慣れる必要があるため、針の刺さって
いるところから、生地をなるべく針の動きに合わせて、そーっと静かに進むことを意識して縫って
みてください。それが、お伝えしている、『ゆっくり縫うこと』です。感覚を掴んできたら、速くやって
いけますので、まずは焦らずゆっくり丁寧にを心がけてください。
ギャザースカート裁断
Q ギャザー分量を多くしたく、ミミまで使用しても大丈夫ですか?
既製品ではデザイン的にあえて使用する場合をのぞき、ミミは使用しません。生地がダレるのを
防ぐため、ミミには糊付けや糸止めのような始末がされており、しっかり固まっています。そのた
め、生地の真ん中とは織の強さに違いが出て、どうしてもつっぱりがちです。これがミミを使用し
ない理由ですが、織りの強さによってその心配が無さそうなものはご自身の判断で使っていただ
いても構いません。
Q 手芸店でゴムを購入する際、どのようなものを選んだらよいですか?
今回使用したものは、一般的に[強力タイプ]とか[ハードタイプ]といった名称で販売されているも
のです。[ソフトタイプ]は大人のスカートやパンツには弱すぎて向いていません。
Q スラッシュポケット口に伸び止めテープは貼らないのですか?
今回はポリエステル生地でポケット口は縦地の目ですので、伸びる心配はなく、テープは不要で
す。ポリエステル自体が伸び止めテープの役割をしてくれる感じで、むしろつっぱりやすいので、
テープを貼ると更につりやすく、よくない影響がでます。縦地でも織のゆるい麻や、フレアスカート
のように脇線がバイアスに近いものにポケットをつける場合はテープが必要なこともあります。そ
の場合はポケット口の上下1〜2cm位出るように貼ってください。その生地、その場所が伸びて困
るような時に貼る、と覚えておいてください。
Q スカートの裾の折り上げ幅は、既製品では何センチくらいが一般的といった基準はありますか?
決まりはないですが、作り手のセンスが出るところです。今回のように、パターンが直線なら細くも
太くもできますが、フレアなどカーブのきついものは1.5〜2cmぐらいが限界です。また、縫い代幅
が太くなるほど、縫うのが難しくなります。薄手の生地でしたら、0.5〜1cmの三つ折りや三つ巻き
押さえを利用した仕末も合います。麻のような織のゆるいものはロックではなく、三つ折りが良い
ですし、透けるものは完全三つ折りがきれいです。こんなことを考えながら、生地やパターンに
あった縫い代仕末を選んでみましょう。
Q アイロンの温度設定が難しく、しっかり折り目がつきません。
ポリエステルは基本的に低温ではかかりにくいですが、高温すぎても焼き焦げてしまいます。ま
たひとくちにポリエステルといっても千差万別で耐久温度も違ってきます。
温度を少しづつ上げて様子をみながらアイロンをかけましょう。また、ベルト布等、特にしっかり折
り目をつけたい箇所は、紙定規でアイロン線をつけた後、当て布をあてて、アイロンで圧力をかけ
るとよいでしょう。